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SENSPHERE
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The Brief
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大阪・関西万博にて「点字考案200年 視覚障害者の世界を体験する」をテーマとした聴覚×触覚のMixed Reality体験を展示。 GATARI自社開発のMixed Realityプラットフォーム「Auris」を用いて制作。体験者は目を覆い視覚情報を遮断。耳から聞こえる物語と音風景に沿って、 手、足、肌などの視覚以外の知覚を研ぎ澄ませながら体験を進めます。舞台は洞窟。 視覚以外の知覚を通して想像上に浮かび上がる洞窟世界は、 人が持つ想像力の豊かさを現します。想像することを余白と捉えながら環世界に基づいた本体験は、「読書のような体験」といった、人は視ることができるのは目だけではないことを象徴する声が寄せられました。
Concept Design
Concept Design
Concept Design
視覚障害と聞くと、晴眼観点から見てしまうと福祉的な考えが浮かびます。「〇〇してあげなけれればならない」といった晴眼側から見た視覚障害という捉え方にとどまってしまう。本体験ではその壁を取り除き、視覚障害者の視点で世界を見ることができるか、捉えることができるかということをゴールとしました。
私の中で浮かんだ問いは「目が見えないと世界は視えないのか」「障害を別の何かに置き換えられないか」でした。この問いから思考していく中で気づいたことは、「視覚は世界を捉えるためのバランス感覚の1つにすぎない」ということでした。つまり、視覚がないからこそ晴眼者とは異なるバランスで世界を捉えているのではないかということです。見えないから視えていないではなく、見えないから視えているものもあるし捉え方も異なるということ。
そこから生まれたコンセプトは「想像による余白」。
環世界の考えをベースに、何かを持っていて、私たち誰もが何かを欠いている。それはひとそれぞれの余白。
人は想像力が豊かになる余白がある。普段とは異なる知覚バランスで世界を捉え、自分の中に世界の輪郭を描ける状態こそ本体験で実現すべきだと考え、体験に落とし込みました。
視覚障害と聞くと、晴眼観点から見てしまうと福祉的な考えが浮かびます。「〇〇してあげなけれればならない」といった晴眼側から見た視覚障害という捉え方にとどまってしまう。本体験ではその壁を取り除き、視覚障害者の視点で世界を見ることができるか、捉えることができるかということをゴールとしました。
私の中で浮かんだ問いは「目が見えないと世界は視えないのか」「障害を別の何かに置き換えられないか」でした。この問いから思考していく中で気づいたことは、「視覚は世界を捉えるためのバランス感覚の1つにすぎない」ということでした。つまり、視覚がないからこそ晴眼者とは異なるバランスで世界を捉えているのではないかということです。見えないから視えていないではなく、見えないから視えているものもあるし捉え方も異なるということ。
そこから生まれたコンセプトは「想像による余白」。
環世界の考えをベースに、何かを持っていて、私たち誰もが何かを欠いている。それはひとそれぞれの余白。
人は想像力が豊かになる余白がある。普段とは異なる知覚バランスで世界を捉え、自分の中に世界の輪郭を描ける状態こそ本体験で実現すべきだと考え、体験に落とし込みました。

Spatial Design
Spatial Design
Spatial Design
本体験は視覚を遮断しているため、ヘッドホンからの音風景と実空間の手触り、足の裏の感覚から頭の中に臨場感のある洞窟を描ける空間設計が最大のミッションでした。
洞窟入口付近には枯葉を、洞窟内部には砂利を敷き詰め、足の裏から外界が洞窟世界へ変化する感覚を作り出しました。洞窟壁はセメントで制作し湿らせておくことで、空間の湿度を感じながら岩壁をたどる動作によって洞窟の第一想起に繋がるようにしました。また、洞窟奥から吹くやわらかな風の音風景を肌で感じてもらうべく扇風機を設置。壁を通して風を屈折させ、風の揺らぎが体験者の行き先を誘う役割を作り出しました。
2つめの空間は、質感のコントラストを明確に作り出す空間を目指しました。
岩肌に生えた苔から手形をたどり、ミッションへ導きました。
杖(白杖の役割)を手に入れるミッションでは壁から布を垂らし、布で結び、質感の違いのコントラストを持たせました。
地面は石を敷き詰めるのをベースにしつつ、道を土で作り、杖の先が石にぶつかる感覚と平坦な固い土の違いを作り出しました。
3つ目の空間は、音の方向から出口を探す体験が中心となっていたため、外界へのつながりを予感させる空間を目指しました。一面は土を敷き詰め、外から風が入ってくるといった命が芽吹くようなことをも感じさせる空間を作りました。
5m x 10mの作り出された3つの質感の異なる洞窟空間は、触覚による行動・想像誘発重要な役割を果たしました。
本体験は視覚を遮断しているため、ヘッドホンからの音風景と実空間の手触り、足の裏の感覚から頭の中に臨場感のある洞窟を描ける空間設計が最大のミッションでした。
洞窟入口付近には枯葉を、洞窟内部には砂利を敷き詰め、足の裏から外界が洞窟世界へ変化する感覚を作り出しました。洞窟壁はセメントで制作し湿らせておくことで、空間の湿度を感じながら岩壁をたどる動作によって洞窟の第一想起に繋がるようにしました。また、洞窟奥から吹くやわらかな風の音風景を肌で感じてもらうべく扇風機を設置。壁を通して風を屈折させ、風の揺らぎが体験者の行き先を誘う役割を作り出しました。
2つめの空間は、質感のコントラストを明確に作り出す空間を目指しました。
岩肌に生えた苔から手形をたどり、ミッションへ導きました。
杖(白杖の役割)を手に入れるミッションでは壁から布を垂らし、布で結び、質感の違いのコントラストを持たせました。
地面は石を敷き詰めるのをベースにしつつ、道を土で作り、杖の先が石にぶつかる感覚と平坦な固い土の違いを作り出しました。
3つ目の空間は、音の方向から出口を探す体験が中心となっていたため、外界へのつながりを予感させる空間を目指しました。一面は土を敷き詰め、外から風が入ってくるといった命が芽吹くようなことをも感じさせる空間を作りました。
5m x 10mの作り出された3つの質感の異なる洞窟空間は、触覚による行動・想像誘発重要な役割を果たしました。






